FC2ブログ

『傾き者旅日記 鈴木 強 展』 個展会場の風景 ※後半

前回に続き、 『鈴木 強 展 』の模様をお届けします。 ※後半


●サーフィンウサギ


20131122 鈴木 強 展 rabits


左側からサーフィンが段々上手になっていくという構成になっています。
一番左側は亀に応援されていますが、真ん中のウサギは亀を追い抜いていて、右側の作品になると、ずいぶんサーフィンがうまくなったウサギに変身しています。

かつて鈴木先生が手がけたインスターレーションで、戦闘機をボードに見立てて波乗りをするウサギを表現した大きな立体作品があるのですが、そこには反戦へのメッセージがブラックユーモア的に込められていました。
以来、サーフィンウサギの連作はこのような微笑ましい題材としても登場し続けています。



●子猫たち

20131122 鈴木 強 展 cats

「笑うネコ」10号変形 (子猫図)


子猫特有のかたち(愛らしさ、おどおどした姿など)を、昔の馬追図を背景として描かれています。
この作品には、子猫のように、愛情を掻き立てられる何かをかたちとして表現できたらといいなという作家の願いがあります。



●来迎図


20131122 鈴木 強 展 13220

「笑うゾウ」P40 (来迎図)

来迎図にはいろいろな形がありますが、この作品ではお釈迦様の姿をすげ替えた中央の象に乗せられながら、極楽に連れて行ってくれるのではないかという作家の解釈があります。


●「傾き者 旅日記シリーズ」


20131122 鈴木 強 展 13194

「笑うゾウ」F15

この作品ではやまと絵のモチーフに馴染み深い日月図を表現しています。
月は満月と欠けているものが描かれ、時間の経過、または時間そのものを表しています。滝の中には理想郷の白い象。理想郷に向かっているのか、または通り過ぎているのか?。
後ろには富士山のような山。伊豆なのか、はたまた江ノ島なのか?

「傾き者 旅日記シリーズ」の作品のひとつで、「私たちは人生という旅をしている」という鈴木先生の作品に一貫して流れているテーマです。



●鳥獣戯画

20131122 鈴木 強 展 13198

「笑うウサギとカエル」M10

お馴染みの「鳥獣戯画」ですが、この作品では作家なりの「鳥獣戯画」を色や構成を変えて表現しています。



●ネコたち

20131122 鈴木 強 展 cats2

「笑うネコ」F6

作家の愛猫(チビ太)がモデルです。
金のバージョンと銀のバックの白黒バージョンで対比した形で描かれています。銀のバージョンではデッサン、金のバージョンでは色を付けた後という作品を描く上での経緯が観られる作品です。バックには神輿を担ぐ人々、お祭りが描かれています。(室町時代の祭りのかたち)



●屏風

20131122 鈴木 強 展 13209

「Walking crocodile」140×60㎝ (屏風)


古い時代に描かれた屏風などを作家が再解釈し、描かれた作品。
お正月から秋の紅葉狩りまで、季節の行事やお祭りなど、15~16世紀頃の風俗描写が見られます。「物語を通り過ぎていく」という作家のスタイルはワニで表現され、ワニはまた人間の比喩とも言えます。

ウォーキング・クロコダイルという作家のメッセージにもあるように、ワニは屏風絵の中をまるで作家の分身のように、ただただ通り過ぎて行きます。屏風の中の大小のワニを発見するのもまた楽しみのひとつです。


スポンサーサイト